2008年4月例会報告
太陽光発電について |
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2008年4月9日(水)浅井和子氏から「太陽電池について」と題するお話を伺った。 弁護士で前ガーナ大使である浅井氏が、なぜ太陽光発電を課題に選ばれたか興味があったが、お話のはじめのご説明でその疑問は氷解した。即ち、ガーナ大使を経験されてからガーナの発展に強い関心を持たれ、いろいろ活動を広げられてきたが、その一つが停電の多発するガーナの現状と赤道直下の太陽が燦燦と降り注ぐ自然環境の接点として太陽光発電導入の可能性に強い関心を持たれ、Si系薄膜太陽電池の開発を行っている京都の企業と関係を通じて、太陽光発電に関する情報を収集され、その成果の一部を発表されたわけである。 最新の情報収集には主に、2008年2月25日(水)〜27日(金)東京ビッグサイトで開催された第1回国際太陽電池展(The 1st Photovoltaic Power Generation Expo)を活用された。 ご発表に使用された資料は次のとおりである。 ● 太陽エネルギーと地球の表面積 ● 太陽電池とは ● 太陽光発電(個人用住宅)の一般的な構成 ● 太陽電池の種類 ● 薄膜太陽電池の特徴 ● 世界における太陽電池生産量推移(地域別) ● 世界における主な太陽電池生産企業 ● 太陽光発電システムによる発電量見通し(国内) ● 太陽光発電システム価格 ● 太陽光発電のコスト低減 ● 太陽光発電システム市場規模 ● 日本の太陽電池市場(補助金との関係) ● 全世界電力需要予測 ● 都道府県における施策事例 ● ドイツ、フランス、米国、中近東、中国、オーストラリア、韓国などの事情 例会出席者の片岡氏は太陽光発電の開発に携わった経験から詳細な解説で演者をサポートされた。また、ドイツと対比して、わが国のエネルギー政策についても出席者間で議論が沸騰した。日本では電力を公共財と見ており、それを原点に政策が決められている。エネルギー事業施策から生活者のためのエネルギー政策への転換が現代世代から将来世代の贈り物ではないか、太陽光発電のご発表を聴いて出席者一同エネルギーについて改めて考える機会を得たようである。 |