2011年11月例会報告
日本発ラグジュアリーブランド創造に向かって ーイタリアのビジネスモデルに学ぶー 小林 元 氏 |
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小林元氏の著書の一例 | 講演中の小林元氏 | 会場風景 | ||
2011年11月9日(水)ゲストスピーカー小林元氏からのお話をお聴きした。小林氏は東レで一貫して海外事業に携わり、数々の海外事業の開発に携わって来られた。その中で、特に、深く関わったALCANTARA社(北部イタリア)の成功物語について今回お話しになった。 ALCANTARA社(設立当初はIGANTO社)はイタリアのANIC社と東レとの合弁会社で1974年にミラノに設立された。この会社は東レが1970年に開発した人工皮革技術(機能)と北イタリアのリベラルアート(美)とを融合した新製品の開発・製造・販売を目的としている。この決定は当時の社長藤吉次英氏のイタリア人の優れた感性を取り入れると云う英断によるところが大きい。特に、運営は徹底した現地化、即ち、商品企画とマーケチングは、すべてイタリア人に任せると云う方針は合弁会社としては異例であったが、結果的に、この事業は大成功し、今日に至っている。当初の市場はアパレルであったが、次第に家具や自動車のインテリア分野へと拡大し、「ALCANTARA」と云う商品名も世界的に認知される様になった。 講師はこのビジネスモデルがアップルの創設者故スティ―ブ・ジョブズ氏の商品開発哲学との類似性に強い関心を持たれていた。また、日本の伝統文化とも類似性を見出している。日本企業の今後の展開に示唆に富んだお話であった。 |
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